※『金田一少年の事件簿』のネタバレ全開です。ご注意ください※
ファントム
七人目のミイラ
雪夜叉
放課後の魔術師
招かれざる客
ジェイソン
赤髭のサンタクロース
地獄の子守唄
首狩り武者
見えざる敵
陰の脅迫者
Mr.レッドラム
怪盗紳士
亡霊兵士
地獄の傀儡師
不死蝶
葬送銀貨
凶鳥ノ命
道化人形
このラインナップでゾクゾク来た金田一ファンのあなた。
いますぐ『犯人たちの事件簿』を読んだ方がいいです。
いますぐ本屋に向かうか、AMAZONでぽちってください!
いやマジで!
もーめちゃくちゃ面白い。面白過ぎる。
今回ご紹介したい『犯人たちの事件簿』は『金田一少年の事件簿』原作者とは別の方が描いた外伝、スピンオフなんですが、タイトルどおり、主役は犯人たち。
『金田一少年の事件簿』を、裏側から、すなわち犯人側の視点から描いたコメディタッチの作品です。
懐かしのあの犯人、あのころは恐怖でしかなかったあの怪人たちが、試行錯誤しながら何とかトリックを実行していく様を面白おかしく描いているんです。
無謀なトリックへのセルフツッコミ。
涼しい顔の下で名探偵登場に焦りまくる内心。
迫真のしらばっくれ演技への自画自賛・・。
原作ファンであればファンであるほどたまらない仕上がりになっています。
たとえば、真犯人・有森から見た「オペラ座館の殺人」
トリックの下準備のために包帯ぐるぐる巻きという怪しすぎるいで立ちの「歌月」。
見るからに不審者である彼に扮した真犯人・有森は、黒沢オーナーに怪しまれながら無事チェックインすることはできるのか!?
たとえば、真犯人・佐伯航一郎から見た「悲報島殺人事件」
物語中一貫して真犯人が女装しているというぶっ飛んだ設定の本作。
美貌の少年・佐伯航一郎はいかにして女の演技を極めていったのか!?
たとえば、真犯人・綾辻麻里奈から見た「雪夜叉伝説殺人事件」
AD麻里奈の底力!
凍死寸前つるぴかスガハシ作り!
たとえば、真犯人・遠野英二から見た「悲恋湖殺人事件」
あの爽やか遠野センパイが、ジェイソン脱走の偽ニュースを実演するためだけにアナウンサー学校に通ったり、S・Kワードを連呼したりと大はしゃぎ・・!
この作者さん、おそらく画力はそれほどの方だと思うのですが、もうシーン選びというか、コマ選びが秀逸!
原作のボリュームに比べるとコンパクトな話数(原作の1エピソードにつき数話程度で完結)の限られたコマの中で、原作の印象的なシーンやコマ、表情、構図を漏れなくピックアップ&再現されています。
そう、ここ!
このシーン!
このコマ!
この表情!!
という部分を的確に、どんぴしゃで抑えてくる。
痒い所に手が届くならぬ、心のツボを押されまくる。
しかも、最近の絵柄じゃなく、初期の絵柄で再現していて、そんなところも、
分かってるな・・・。
っていうね。
ほんと、原作を読み込んでいれば読み込んでいるほど、笑えてしょうがないし、段々犯人たちがいとおしくなってくる・・まるで幼馴染に対する仲間意識のような。
はじめちゃんやめて!謎を解かないで!
そのトリックがんばったの!
がんばって考えたの~~!
っていう気持ちになってきてしまう。
うん、だから、
とにかく読んでみてください!
表紙まで完コピ…!