さあ、ついにいよいよとうとう、みんながいろんな意味でドキドキわくわくしながら待ちに待った「フジリュー版 封神演義」のアニメ化第二弾、その名も「覇穹 封神演義(はきゅう ほうしんえんぎ)」が始まりました!
実は当サイトはもう少しゆっくり準備をしてから開設する予定だったのですが、のろのろしている間に一話が放送され、もう二話が放送されちゃうじゃん!ということで、ええいもうオープンしてしまえ!と、コンテンツもままならないまま見切り発車で開設に至った次第です。
これからちょこちょこ、「これはぜひみなさんにオススメしたい!!」と思った小説や漫画、アニメ・ドラマ・映画などを、全力でレビュー&レコメンドしていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします!
さて、記念すべき第一弾はアニメ「覇穹 封神演義」第一話の感想です!
※原作のストーリーや一話以降の展開の大したネタバレはありませんが、自己判断でお願いいたします
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独特の世界観と美麗なキャラクター、コミカルとシリアスのバランスの取れたストーリーで人気を博し、週刊少年ジャンプ史上最も美しく完結したとも評される藤崎竜先生のコミック「封神演義」のアニメ化第二弾。
最近よくある、ひと昔前のアニメの再アニメ化ブームに乗った形でしょうか。
(セーラームーン、ドラゴンボールをはじめ、HUNTER×HUNTER、幽遊白書、キャプテン翼・・エトセトラ・・アラサー世代ドストライクなラインナップですね)
さて、アニメ化第一弾である「仙界伝 封神演義」は途中からぶっとんだオリジナルストーリー全開で進み、完全に黒歴史扱いされているため、今回の再アニメ化には原作ファンからの熱い期待が寄せられていました。
・・が、監督が発表されると一転、戦々恐々とした雰囲気がtwitter界を襲った(監督は、原作ブレイカーとして界隈では有名な方だそうです)という、なかなかドラマティックな背景からのスタートです!
私自身はtwitterには疎いのですが、周りの原作ファンから寄せられる不安の声に、ハードルダダ下がりの状態で震えながら視聴。
しかして初見の感想は・・。
絵がめちゃくちゃきれい!
あのバランスの難しいフジリューの絵を、ほどよくデフォルメしつつ初期のあの感じ(あの頬っぺたに線が三本入ってる感じ)がきちんと再現されています!
しかも、色調はあれです。
「封神演義 完全版」の表紙を彷彿とさせる色合いです。
私あの色彩が大好きで、単行本全巻持ってるのに完全版も全巻揃えてますからね。
正直たまりません。
絵がこのクオリティで保たれるのであれば、今後も大いに期待できます!
正直ストーリーは原作が神だと思っているので、アニメは絵と声と雰囲気があっていれば個人的には問題なしです。
twitterなんかでは、貴人のエピソードがカットされたことで、太公望が知略タイプの主人公というのが伝わらない、ということが危惧されているようですが・・。
正直、絵が綺麗なのに見とれていて気付かなかったのですが(テンポめっちゃ早いな程度)言われてみればそうですね。
ただ、その点については恐らく以降のエピソードで補完されるんじゃないかなと思っています。
ほら、四不象も、最初は太公望が何にも考えていない、楽したいだけのダメダメご主人なのでは・・と疑っていたけれど、段々と、太公望が裏の裏の裏まで考えている思慮深い人物だということを理解していきますよね。
新規の視聴者さんにも、そんな感じで徐々に分かってもらえればいいのではないかと。
というか今回の話でも、太公望がただのダメダメ道士じゃないことは伝わっているはずだし(戦闘中、背後にあった姜族の村を避けたエピソードがあるし)。
ちょっと話が脱線しますが・・私、去年「最遊記RELOAD BLAST」のアニメ第一話を見たときに感銘を受けたのですよ。
最遊記ってもう何回か分からないくらいアニメ化されているのですが、前回アニメからはかなり時間が経っていたはず・・(今調べたところ、2017年の前は2011年のOVA、地上波だと2004年まで遡ります。ちなみに初回地上波放送は2000年!なんと18年前!!!)
で、去年の段階で、何年かぶりに最遊記アニメ化~!って話を聞いたとき、昨今のリメイクブームにのっとって、原作一話から再アニメ化されるんだと思ってたんですよ。
でも違ったんです、見てた人はお分かりになると思いますが、前回のアニメの続きからのアニメ化だったわけです。
それはいい。それはいいですよ。
ファンも待ち望んでいたことでしょう。
しかも主要声優さんが初回地上波放送から変わらないという、大変有難いアニメ化です。
とはいえですよ。
原作スタートからはだいぶ時間がたっているし(連載開始1997年!)、今の若者は知らないと思うんですよ。いくら最遊記といっても。
だから、普通は冒頭に「これまでのあらすじ」を入れるのが常套手段だと思うんですが、これがびっくりするほどあらすじがなかった。
「俺たち三蔵法師一行、牛魔王討伐のために旅をしていまーす!」くらいなもの。
(ちょっと記憶が曖昧で、多少脚色されてるかもですが)
まあ元々、中国古典の西遊記がベースなのでキャラクターの説明とかは一々いらないとは思うんですが、本当に拍子抜けするほどあっさりで、「みんなお待たせ、俺たち戻ってきたぜ!じゃ続き行ってみよー!」って感じなわけです。
それであっという間に30分が過ぎて、エンディングですよ。
ここで過去の話を匂わすカットを数枚入れてるわけです。
八戒が何か悲痛な顔をしてたりね。
ああ、「これまでのあらすじ」なんて、「この数枚で充分」てことなんだ・・!と。
この数枚を入れておけば、あとは気になったファンは勝手に原作なり過去作なりを読んで見て補完するでしょうっていう、ファンへの信頼を感じたんですよね・・。
事実、みんなそうしますよね?
何か心にひっかかるものがあれば。
絵が綺麗とか声優さんが好きとか、なんとなく面白そうとか、取っ掛かりはなんでもいいんです。
視聴者側としたって、焼き増しを何回も見るよりは(まあそれも嬉しいけど)その尺の分、新しいエピソードを少しでも見たいわけだから。
ってことで、かなり脱線したんですが、何が言いたかったかっていうと、尺が決まっていてそこに原作が収まらない限り、多少のエピソードカット・改変は仕方ないんですよ。
なおかつ、視聴者はそれを自力で克服する愛と能力とエネルギーを持っているんですよ・・!
なんか、そう思うと、込み上げるものがありません?
(とはいえ、この監督はファンからの信頼が低そうなので、今後も注意深く見守っていきたいと思います)
さて、以下もうちょっと細かい部分の感想です。
声優さんは違和感なく大満足!!
前作が、
太公望@結城比呂さん、
妲己@かかずゆみさん、
申公豹@石田彰さん、
普賢@緒方恵美さん
・・という越えがたいキャスティングだったのでかなりハードル高かったと思うのですが、勝るとも劣らないしっくり感と演技力でした!!ありがとうございます!
男性ボイスの普賢もいいですね!!
ストーリーは・・。
冒頭、いきなり聞仲と太公望の戦いから始まります。
掴みとしていいシーンだと思いますし、前述の、太公望がふわふわしただけのお気楽道士じゃないんだぜ、というイメージもつけられると思いますので、よい出だしかと。
また、原作では初登場まで時間がかかるけど、人気のキャラクターをどんどん出しちまおうぜ!という姿勢は好感が持てます!!
今回は聞仲と普賢がそれに当てはまりますが、ストーリー上違和感がない登場シーンでしたし。
テンポは早めだと感じましたが、一話の区切りとしてはあそこがベストだったと思うし、なんといっても2クールに全話納めるぜ!という気概を感じました。
オープニングに王天君とか太上老君とか出ちゃってたし、お願いしますね!
妲己が宝貝ってオチはやめてね!
主題歌については、前作の「WILL」と「friends」(どちらも米倉千尋さん)を超えるのは不可能だと思うので。
別軸の勝負で、よかったと思います。今っぽいし。
何よりオープニングの絵が綺麗で、目で追うので精一杯でした。
エンディングは今回はなかったですね。やなぎなぎさん好きなので次回に期待です。
※「WILL」と「friends」の素晴らしさについては、別途記事を書きたいと思っています
→書きました!勿体無かった『覇穹 封神演義』最終回感想&フジリュー版『封神演義』のすすめ
総評としては、初回OKOKOK!
かなりハードル下げての視聴となりましたが、期待を超える出来でした。
この後大幅すぎるストーリーの改変がなければ、このキャスト、この作画ならもう文句いいません。
作画は紙一重のバランスで保っていると思うので、今後崩れる回が怖いですが・・。
次回以降このクオリティが保てることを祈りながら、期待して待ちましょう!
『仙界伝 封神演義』はdアニメストア for Prime Videoで視聴可能です